遊びは子どもにとって生きる事そのものです。子どもは遊びを通して人や社会とつながり、成長していきます。それは日常的に医療ケアを受けている病児や重症心身障害児も同じで、病気や障害があっても子どもには遊ぶ権利があります。ホスピタル・プレイ・スペシャリスト(以下、HPS)の役割は子どもたちと遊びでつながり、子どもの持つ無限の可能性に目を向け、子ども自身の生きる力を支えることができるように支援していくこと、その重要性を周囲に伝えていくこと、そして子どもたちの権利を守ることです。イギリスの小児病院では、医療を受ける子どもの権利擁護のため、HPSの配置は当然のことと認識されています。しかし、日本ではHPSを導入している病院は少なく、とりわけ奈良県ではこれまで皆無の状態でした。そこで東大寺福祉療育病院は子どもの人権を守り、子どもが主役として生命を輝かせることを支援することを大切にするため、HPSの導入をしていくこととなり、この度、私は静岡県立短期大学で学び、HPSの認定を受けることができました。HPSとしての役割を深く受け止め、障害を持つ子どもたちの権利を守り、遊びを通して子ども達の発達支援を行っていきたいと思います。